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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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今からおもえば⑮ 数値は躍っても④と東京発信福島情報⑦

 「毎日新聞( 2011年3月23日)」で「累積されることへの懸念」情報を目にして、やや暫く立つと、避難基準なるものの数値が躍り出した。そのあたりを整理しようとしていたら、昨日新たな動きがあった。
 経済産業省原子力安全・保安院が、福島第1原発事故の深刻度を国際評価尺度(INES)の暫定評価で、最悪の「レベル7」とすることを決めたとのことだ。
 東日本大震災で原子炉や使用済み燃料プールの冷却機能が失われ、大量の放射性物質が外部に放出されるという国内では前例のない事態に陥ったことを重視。史上最悪の原子力事故とされる旧ソ連のチェルノブイリ原発事故もレベル7だが、今回の放射性物質の放出量はそれより少ないとみられる。(2011年4月12日 福島民友ニュース)

 このニュース自体も「数値は躍っても」として整理すべき事だとは思うが、興味深かったのが情報発信だ。
 このニュースを見たのはNHKテレビだが、最初に映ったのは福島に設置されたオフサイトセンターだったように思う。その後の編集されたニュースでは、「東京発信福島情報」に整理されていた。そして、レベル7の評価を受けた東電本店が記者会見し、副社長が社長名のコメントを読み上げ謝罪する構成になっていた。

 「毎日新聞」全国版ではこのニュースの内容そのものについて報じていたが、福島版では、この不思議に応えてくれた。

 この不思議にかかわる基礎知識として、自分は財団法人福島県原子力広報委員会が福島の子供たちに示した「福島県における緊急時の防災体制」しか持ち合わせていない。
 それによれば、オフサイトセンターとは、原子力緊急事態が起きた時には防災の指令塔になる原子力災害現地対策本部が設置されるところだ。大人向けでは、原災法が制定されていて、これに基づいて各地(全国で21か所)に設置されているという情報もあるらしい。
 オフサイトセンター自身が避難対象地域に入り使用不能になった時には、第2、第3のオフサイトセンターが必要だが、その第2オフサイトセンターの指定があるのは宮城、新潟、茨城の3県だけだとのことだ。
 ここには、道路・ヘリポートなど交通手段を確保すること等、情報本部としての機能が保たれるように決められているらしい。
 幾つかの情報を組み合わせると、今回はこれが大熊町ではなく、福島県庁に設置されているらしいということだ。

 この情報から、オフサイトセンターは、本来、原災法上、原子力災害現地対策本部が設置されているべき所であるということを念頭に置くと、「毎日新聞」福島版が皮肉ろうとする意図が読み取れる。
 「毎日新聞」福島版は、この福島オフサイトセンターの情報発信が、「東京発信福島情報」より後でなければならないという批判すべき茶番劇を浮き彫りにしたようなのだ。
 経済産業省と原子力安全・保安院は、直接その被害を受ける福島県にたった10分でも先に東京より速い情報を届けてはならないという感覚を持っていることを見事に浮き彫りにしている。これは、福島県民にとつては屈辱的な感覚だと思うが、県も一地方記者もこれを当然なこととしているように感じられなくもない。
 見かけた地方紙では、数値に誤りがあって会見の中断があったとの報道だ。これを、「毎日新聞」福島版では、数値に誤りが直接的に会見の中断につながったのではないことを伝える。その情報による混乱で遅れたのは東京で、この遅れた東京発表より福島の発表が速くなる恐れがあって中断したということらしい。これは、充分に皮肉が込もった報道になっていると思う。
 この中断理由が事実なら、それを報じない福島詰めの記者は、一地方記者であることを忘れて、中央記者と同じような感覚で地方ニュースを報じているということになるのかもしれないと勝手に思う。

 毎日新聞 (2011.4.13)分配信記事内容
 東日本大震災:福島第1原発事故 保安院、福島の会見を中断 /福島 
 ◇同時のはずが東京遅れ
 国際評価尺度で福島第1原発事故の深刻度を最悪のレベル7とした12日午前の発表で、経済産業省原子力安全・保安院が福島市で開いた会見を一時中断する不手際があった。同時に行う予定だった東京都内の発表が資料の確認に手間取って遅れ、中断を指示したのが理由。保安院は同日午後、福島市で「連絡が徹底せず申し訳ない」と陳謝し、報道陣から「東京より先に発表するなということか」と聞かれると、「そうなります」と答えた。
 会見は当初、午前11時に東京都内の保安院と、福島市の県自治会館で同時発表する予定で、同日朝に報道機関に連絡があった。福島の担当者は開始の約15分前、東京側に会見を予定通り開いていいか確認したうえで11時に開始。一方、東京側は直前になって発表資料に誤りがある可能性に気付いたため、確認のため会見開始を遅らせ、既に始まっていた福島を中断させた。結局、数値などに誤りはなく、福島市では約10分後に再開された。
【花牟礼紀仁】
Commented by TUKA at 2011-04-14 16:36 x
発表は東京が先で福島は後、という基準があることは既にかなり前からあったようで、それを知った地元のテレビ・新聞の記者と政府の間で怒号が飛び交い、険悪な雰囲気になったそうです。
一週間ほど前のローカル局のニュースで見ました。

今回の、東京から会見中止の指示が来たことを認める場面もちゃんとテレビで流れてましたよ。
by shingen1948 | 2011-04-14 05:18 | ☆ 地域・自治話題 | Comments(1)