岩代清水の泉と池をめぐる~福島の水道とかかわって⑬
2011年 02月 13日
そのうちに、蓋がかけられ普通の路になっているが本来は川筋だったのではないかという道筋も気になりだして、そちらも確かめながら歩いてみた。
道の下からは、こんこんと流れる水の音が聞こえる。その音を聞きながら歩いていると、懐かしい小川の風景がここにもぐっていることが実感できた。
その確かめた川筋の水路の幾つかの道筋を、青で記してみた。あらためて、公民館前の案内板にある渠筋と照らし合わせてみると、多少違っている。当方の勘違いもあるだろうが、市街化のために水路の改良工事が加えられたせいもあるだろうと思う。
それでも、時々顔を見せる川筋とつなぎ合わせて、案内板の表示と照らし合わせると、その元々の川筋らしきイメージは浮かび上がる。
公民館前の案内板で確認すると、せせらぎ公園あたりから確かめた水路は中江渠筋のようだ。これは、奔流は刑務所通りの南側の流れのようだ。南沢又城からの川筋は北江渠で、奔流は公民館前の水路筋とつながるようだ。南沢又城から追いかけた川筋は、その途中で枝分かれした川筋が、地図に示した道筋に沿ってこの中江渠筋に向かってきたもののようだ。
それが、西環状線を横切る辺りで、中江渠の奔流筋と合わさって、環状線を横切ったあたりで顔を出す。それが、「岩代清水の泉と池をめぐる~福島の水道とかかわって⑤」で整理した道筋につながっていく。
清水ポンプ場からの排水路にみた石垣の旧水路筋跡らしきものは、案内板と照らし合わせると、玉貫渠ということかもしれない。この川筋を追ってみると、ここも北江渠と互いに結びあうように改良されて結びついているようだ。
更に上流にたどれば、この中江渠は、刑務所前を通り、笹木原の端を通り、長老橋あたりからの流れまでつながっている事が確認できる。
耳を澄まして路下の川筋を求めて散策すると、刑務所の上部から清水中あたりにかけての田圃の風景に、湿地帯のイメージが重なる。ここは人工的な風景なのだが、歩いているうちに先に川の始まりを求めて山に入った風景を思い出させる。