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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン

福島の建築36

 この建物は、役場かなと思ったが、図説「福島市史」の「近代警察・消防・衛生」の項に似たような建物があって、見比べてみると同じような気がした。
 それは、新浜町時代の裁判所となっている建物だ。ということで、一応、福島裁判所としておく。
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 裁判所という組織は、最初からきちんと確立していたというイメージを持つが、そうではないらしい。警察同様、当初は県直轄であり、司法権が分離していなかったということらしい。
 それで、明治7年に設置された裁判所は、県庁内だったと想像されているという。
 それが、現新浜公園の所に移ってきたのは、明治10年とのことだが、この建物も例の明治14年の甚兵衛大火で焼失したという。
 その後に再建されたのが、この写真の建物と思われる。

 今回、確認していて知ったのは、福島の裁判所は、明治の初めには東北の中心的な位置にあったということだ。
 明治8年5月には、東京大阪長崎と並んで福島上等裁判所が設置されて、東北11県と北海道函館裁判所を管轄したという。ただ、8月には宮城裁判所に移庁して、10月には閉庁してしまったとはいうが……。
 明治9年には、福島地方裁判所と検事局、福島区裁判所と検事局が設置されるといういろいろな変遷があったらしい。

 甚兵衛大火で焼失されたから福島市内に古い建物がないという話を聞くことがあるが、そうではなさそう。少なくとも明治の建物は、昭和40年代までは残っている。開発のために、意図的に壊したということのようだ。
 その開発の中心が、昭和50年代ということらしい。

 ※ 「ふくしまの西洋造り~明治洋風建築の通観(草野和夫著)」をみていたら、この裁判所の建物について、裁判所は何故か和風の建物が多い趣旨の紹介があって面白い見方だなと思ったので付け加える。
 明治27年改築落成
 総二階建て入母屋造 内部真壁造 大きな破風を持った玄関を備えた和風建築『「ふくしまの西洋造り~明治洋風建築の通観(草野和夫著)」より』(6/2付け加える)

by shingen1948 | 2010-05-31 05:03 | ◎ 福島の建築 | Comments(0)