視聴記録 : NHK土曜ドラマ「遥かなる絆」
2010年 01月 03日
年末に、2日間に渡って放送された「遥かなる絆」を観た。これを視聴記録として整理しておくことにする。
NHK土曜ドラマ「遥かなる絆」は、4月から6夜に渡って放送されたようだが、観たのは、その総集編として12月30日に第1話~3話、31日に第4話~6話の2日に再放送されたものだ。
解説によると、各種ノンフィクション賞を受賞した『あの戦争から遠く離れて 私につながる歴史をたどる旅』(城戸久枝)を原作に、女子大生が中国残留孤児であった父の足跡を辿ってゆく物語として脚色したものという。
「中国残留孤児」の青年が、1970年に25年ぶりに実の両親との再会を果たす。
その娘が、父の故郷である中国へ留学し、そこで父のかつての姿を知る。
中国での生活は困難を極めるわけだが、祖国であるはずの日本でも困難な暮らしが待っていたということが基底にあって、その中で両国での愛情の軌跡を追う。
大学生の娘の体験を通して、中国の育ての母、親友、親戚の愛情と絆、日本での生みの母、家族の愛情の絆の間で奮闘してきた父親の姿が浮かび上がらせる。
それは、国境や世代を超えたメッセージになっている。
物語自体は、まとめるとこんな感じだ。しかし、それを観る自分には、もっと個人的な感情がある。
満州、牡丹公?、揚子江が凍るとそこが道になるという風景、ロシア人の事、中国人の事等々……、随分聞かされていた。
この物語の中に、その染みついている具体的な景色を求めている自分がいた。そして、この年齢になって、ようやくその景色の中で、生活する日本人や家族を思い浮かべようとしていた。
このドラマを観て疲れ果ててしまったのには、そんな自分の未熟さを懺悔していたという事情があった。