真鍋嘉一郎と、ラジウムと⑦野口英世と……②
2009年 05月 16日
民友ネットの「医聖を育んだ人々」28話は野口英世に「伊藤博文との面会仲介」者として、星一氏が紹介されている。
星氏は、伊藤博文の滞在スケジュールに、ペンシルベニア大学の訪問を組み込んでいるが、これは、渡米して間もなく無名の野口のためだという。大学関係者に、首相級の人物が訪れることで、野口氏に重みを与えようとの意図があったというのだ。
更に、星氏は日本で製薬会社を興し、英世を会社の顧問にしているという。大正4年の英世氏の帰国、大正6年の腸チフスの入院費用もまかなっているようだ。
英世が亡くなると、追悼会を開き、英世の伝記、母シカの伝記出版にもかかわっているという。
野口氏を育む星一氏の存在を、野口英世氏と親交のある真鍋嘉一郎氏が知らないはずもなく、星一氏を放逐する策動を見逃すはずもない。フィクションの世界なら、真鍋嘉一郎氏を通して星一氏にその情報を流した物語も成立しそうだ。
その本県の医学関係者と深くかかわった真鍋氏と飯坂温泉という設定での散策は、赤川筋温泉散策の続きになる。
「温泉療法医がすすめる温泉名湯百選」の中に、県立リハビリ温泉病院が温泉療法医と真鍋嘉一郎氏とのかかわりで次のような概要が紹介されている。
福島県は湯どころなのに温泉療法医がまだまだ少ないという。僅か9人しかいないうち、4人が県立リハビリ温泉病院にいるという。この全員が、太田綜合病院前院長吉田氏の門下生なので、真鍋氏の孫弟子だと紹介する。
この医療機関は、赤川橋を渡って、赤川筋温泉の左岸にある。
西岸の赤川筋温泉入口からまっすぐ進む。
県立リハビリ温泉病院と紹介されている「飯坂温泉病院」が見えてくる。
「飯坂湯野温泉史」の地図と見比べてみると、仙台衡戌分院温泉となっている位置だった。