「しゃべれども しゃべれども」
2007年 05月 28日
福島フォーラムで14時20分から上映された「しゃべれども、しゃべれども」を観る。佐藤多佳子の同名人気小説を映画化したとのことだが、物語は知らない。予告編で、TOKIOの国分太一が、若き噺家を好演していることを感じた。観客もそれなりに入っていた。
情緒溢れる東京の下町を舞台に、不器用な人間たちが、お互いを想い、成長し、新しい一歩を踏み出す物語で、全体に日本人の持つ人情味溢れる温かさや奥ゆかしさにさわやかな感動を覚える。
また、落語、話し方を習いたいと集まってきた三人は、自分の身内を観ているような親近感を感じてしまい、応援してしまう。コンプレックスが強かったり、不器用で何をやってもうまくいかないという設定は、少なくとも自分も含め、自分の周りにいる人間の象徴的な存在に思える。
物語の概略は以下のとおりだが、またしても、フィクションの領域の映画を観て、日常や不順なものを殺ぎ落とされた作品に感じ入っている。
大きなできごとではないけれど、ほんの少しだけど、落語を習って何が変わるのというけれど……。
出会って、落語に挑戦して、何かが変わることが実感できる。
ポピュラーな落語とは言え、出演者がそれぞれの役に応じて語れることにも感心する。
<フォーラム作品紹介>
うだつの上がらない落語家・三つ葉。そんな彼のもとに落語を学びたいと3人の変わり者たちが集まってくる。『しゃべれども』気持ちは伝えられず、“想い”が言葉に表せない。伝えたいことはただひとつ。果たして彼らの想いは伝わるのだろうか!
<物語の概要>
古典を愛する二つ目の落語家今昔亭三つ葉のところに、ひょんなことから、落語、話し方を習いたいと三人が集まってくる。
無愛想で口下手な美人十河五月、大阪から引っ越してきてクラスになじめない少年村林優、毒舌は得意だが、解説ができない元プロ野球選手湯河原太一、
彼らが集まってはトラブルになり、教室もうまくいかない。ひそかに思いをよせる女性も来年結婚ということになるし、自分の落語も思うように上達しない。
その三つ葉を救ったのは、師匠の十八番「火焔太鼓」だった。一門会で挑戦し、自分を乗り越える。
教室の十河と松林も発表会の開催がきまり、それぞれの関係性の中で、皆が自分のコンプレックスを乗り越える。
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エキサイトシネマの作品説明
イントロダクション
佐藤多佳子の同名人気小説を、「愛を乞うひと」の平山秀幸監督が映画化した、笑いと涙のヒューマン・ドラマ。TOKIOの国分太一が、仕事と恋に悩みを抱える若き噺家を好演。
ストーリー
仕事で壁にぶつかっている、落語家の今昔亭三つ葉。そんな彼に落語と“話し方”を習いたいと、無愛想な美人、勝気な少年、毒舌の元プロ野球選手の3人が集まってきた。彼らは会うたびに言い争い、三つ葉を困惑させる。
キャスト&スタッフ
[監]平山秀幸・[原]佐藤多佳子・[脚]奥寺佐渡子・[歌]ゆず・[出]国分太一 香里奈 森永悠希 松重豊 八千草薫 伊東四朗 占部房子 建蔵 日向とめ吉 山本浩司
制作:2007アスミック・エース上映時間:109分