会津の「わたつみのこえ」を聞く28
2017年 05月 19日
しかし、このコラムで言いたいのは「兵戈無用」の碑についてふれる前に、参議院議員選についてふれた次の事だろうと思われる。
10日に開票される参院選は、平和憲法に象徴される戦後レジームを、維持するか変えるか、大きな節目になろう。しかし国論を二分させた集団的自衛権容認は、目立った争点にならず与党は改憲に触れようとしない。果たしてそれで良いのか。
今は、その結果が分かるわけで、その時の全国紙の見出しは、朝日新聞が、「改憲4党 3分の2に迫る」、読売新聞が、「与党大勝 改選過半数」、毎日新聞が、「改憲勢力3分の2越す」というものだった。
「与党は改憲に触れようとしない。果たしてそれで良いのか。」とし、争点としなかったはずで、それを批判していたマスメディアも、その結果を報告する見出しではあたかも争点であったかのように報道し、全国的には自公与党の圧勝だったことを中心に報道された。
確かに、全体としては自公与党の圧勝だった。しかし、これが全国的な傾向という事ではなかった。関東から西の話だったはずだ。北日本は違う結果だった。
東北が違う結果だったことは、「新潟県知事選の報道」でふれたが、再確認する。
http://kazenoshin.exblog.jp/23297205/
「2016参院:朝日新聞デジタル」で「各党の獲得議席」の比例区の地図をみると、それがよく分かる。
http://www.asahi.com/senkyo/senkyo2016/
新潟を含む東北6県を眺めると、秋田県以外の青森、岩手、山形、宮城、福島、そして、新潟では、自公与党は惨敗だったというのが東北の選挙結果だ。
北海道も確認すると、3議席のうち与党は1議席しか獲得できていないので、北日本全体を眺めても、自公与党惨敗という結果ととらえてもよいのだと思う。
しかし、この事は、全国ニュースにならないどころか、地方のメディアでも伝えていないと思う。
ただ、この結果が頭に入っていて、したたかに対応されたと思われる方がいらっしゃる。
与党大御所が許す東北にかかわる大臣の失言を、そのトップの方は即座に対応したということがニュースになった。
この選挙結果が、しっかりと頭に入っているとしか思えない。