地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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福島の鉱山40~信夫地方の鉱山⑬「大笹生鉱山」⑤

 風の人である散歩人にとっては、地域の地の人が当たり前のように説明することも、確認しなければ分からないことがある。前回まで確認していた八反川上流の小字もその一つだ。

 「ふくしまの歴史」の「信夫地方の鉱山業」の項で、大笹生鉱山の解説にかかわって「八反川の上流に字銀山がある」ということについては、この付近の地図にも「銀山」が記されるので確認できる。しかし、「台山の南麓の字金山に坑道跡があります」ということについての確認が難しい。まずは金山の地名が記される地図が見当たらない。また、「台山の南麓」が、「マウント台山」の南麓なのか、「小字台山」の南麓なのか等、確認が必要だったのだ。
a0087378_945636.jpg 直ぐに、「金山」・「銀山」の小字が、大笹生鉱山とかかわりのありそうであることは気づく。他に、「水抜神」・「返シ町」・「山神前」という地名も鉱山とのかかわりが想像される。

 まずは、「水抜神」。
 先に整理した半田銀山公園案内板に、銀山係り地名として「鍛冶屋敷・御免町・十分一・大門先・水抜」などを挙げていたが、ここに「水抜」がみえる。
 「水抜」は普通、坑道の湧き水を排水したところにかかわるとみるようだ。位置的にみて、
金山の湧水排水だろうか。「水抜神」の「神」だが、現地図の地域名では「上」としている。こちらがその意に近いのだろうと思う。八反川への排水だろうから、この地はその上の位置にあたるという解釈もできそうだ。この辺り、「上」を東とする例も見受けられるが、その解釈でも矛盾はなさそうだ。

 次に、返シ町。
 普通、金山・銀山とかかわるのは「買石町」だ。掘りあげた鉱石を売買したところに使われる地名ということのようだ。金山や銀山から掘り出した鉱石をここに運んできて、ここでその品位を見極め、入れ札などによって値が付けられて売買したとのことだ。
 「笹谷大笹生地区の文化財」の「大笹生金山跡」の解説には、「昔、「反し町」は「久佐屋敷」とともに鉱夫が住んだ所」との解説か見える。このことから八反川向かいの「久佐屋敷」にも鉱夫街の広がりがイメージできそうだ。

 そして、「山神前」。
 この辺りに山神が祀られていたということなのだろうと思う。それで気になるのは、大笹生ダム脇の大山祇神社。こちらも山神様のようだが、こちらは移動なのか、別神なのかということだが、今のところ確認はできていない。

 なお、「小字石尊」も名前の由来に山頂の岩石が想像できて気になるところではあるが、どちらかといえば農耕の神、雨乞いの神であることにウエイトを置いて、愛宕同様、里の人々の生活にかかわる神々とした方がよさそうかなと思っている。
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by shingen1948 | 2016-08-11 09:46 | 福島の鉱山 | Comments(0)