地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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福島の鉱山26~信夫地方の鉱山「松川鉱山」⑧

 「松川のあゆみ」の中で「大正時代の鉱業所長の松尾良三氏が、松川町に鉱石検波ラジオを設置した最初のひとり」との紹介がある。紹介はこれだけなのだが、当時ラジオはなかなか手が出ない高級品だったはずだ。我々でもそのラジオの世界に手が出せる接点として鉱石ラジオがあったはずなのだ。
 しかも、その材料の一部に「松川鉱山」の鉱石が使われるという状況を考えれば興味深い紹介ではないのかなと思うのだ。

 ネットで「鉱石ラジオ」について検索していたら、「郡山市少年少女発明クラブ」の「鉱石ラジオを作ろう」という活動報告のページがあった。
 その紹介に、講師の方が小学生の時代に、近くの旧松川金山から鉱石を収集して、家にあった「針金」やいろいろな材料を使って鉱石ラジオを初めて作った時のお話があって感動したというのがあった。
 http://www.space-park.jp/hatsumei/2015/07/report.html
 「松川のあゆみ」が紹介する鉱業所長の松尾良三氏が設置した鉱石検波ラジオには、当然「松川金山」の鉱石が使われていたことが想像される。

 その原理を「鉱石ラジオ」の解説から引用する。
 「AMラジオの電波は、波の大きさ(信号の大きさ)によって音声信号を表現する振幅変調を使用しているという。
 その振幅変調から音声信号を取り出すことを検波と言う。その検波を担当する部品を検波器と言うのだが、この部品の検波回路に鉱石を用いたものが鉱石ラジオという」ということだ。
 その電波から音声信号を取り出すという検波には、電流を一方向だけ流す整流作用を持つ鉱石に電気信号を通すことになるという。その整流作用を持つ鉱石には、方鉛鉱・黄鉄鉱・紅亜鉛鉱・斑銅鉱・黄銅鉱・輝水鉛鉱 等があるという。
 考えられるのは、「松川鉱山」から採れる鉱石の中に、それらしき鉱石があるらしいということだ。

 「松川鉱山」から採れる鉱石について、先に紹介した「鉱山情報・鉱物産地情報 福島県近郊」というページでは、「この近辺の鉱脈は輝銀鉱が多く、銀の割合が多く金の含有率は比較的少ない。肉眼だと花崗岩の黒雲母に見間違えられそうだがルーペで観察すると輝銀鉱だ」との情報がある。
 http://www.ja7fyg.sakura.ne.jp/kouzan/matukawa/matukawa.html 
 この「輝銀鉱」がかかわるのだろうか。
 鉱物マニアの方のページには、松川鉱山の「濃紅銀鉱」の紹介をみる。そのページで、「松川鉱山」は「鎌倉時代に発見されたという程の古い鉱山で終戦直前の金山整備令の中でも生き残った金銀鉱山」と紹介される。
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by shingen1948 | 2016-07-15 09:34 | 福島の鉱山 | Comments(0)