鳥渡山王社付近の風景~「下鳥渡供養石塔」⑤
2015年 08月 02日
福島原発告訴団が2012年に14,716人で行った告訴・告発事件について、東京第五検察審査会が被疑者勝俣恒久、武黒一郎、武藤栄の3名について起訴議決し、強制起訴されることになったというニュースをみた。それで、今回は、「福島原発告訴団」のページがいつでもられるようにした。
http://kokuso-fukusimagenpatu.blogspot.jp/2015/07/blog-post_84.html
政治的な話題を語る時、イデオロギーの色眼鏡で見てしまう感覚のある世代なのだが、これは単純な話。
人災に加害者がいないのは変な事であり、3年間地道に普通の状態をあぶりだし作業をなされてきたということに脱帽しているだけ。
原発再稼働を意図する方々は、責任は問われにくい事を見越す嫌らしさがみえるが、判断には責任も感じていただきたいなという単純な感覚。
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現地で案内されるのは、阿弥陀三尊来迎図が描かれる「下鳥渡供養石塔」だけだが、ここには他にも板碑があり、「信達二郡村誌」では「下鳥渡供養石塔」も含めて三基の板碑が紹介されている。
「中なる者」は、この「下鳥渡供養石塔」だが、他に「右なる者」と「左なる者」がある。
「右なる者」は、「高4尺3寸幅5尺3寸厚5寸五分より七寸に至る 上に梵字1あり 其下2字読む可からす」板碑で、「左なる者」は、「高5尺1寸幅広処4尺2寸厚1尺より1尺6寸に至る 中に仏像を刻む 左右に文字有れ○浸漶剥落読む可からす」板碑だ。
なお、三碑は皆卯位に面すとある。卯の方位は東であり、全て東向きとのヒントが記されている。
これは、覆屋の左側に建つ東向きの板碑を撮ったものだ(かなり補正を加えている)。この板碑は、前回訪ねた時には倒れていたものだが、今回は元に戻されていた。
「中に仏像を刻」んでいることが分かるので、「信達二郡村誌」がいう「左なる者」だと思う。「福島市史資料叢書」では「左の仏像を刻むとあるのは地蔵菩薩坐像の浮彫であり無年忌」と解説される。