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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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のりしろ散歩~天戸堰~天戸中堰の風景③と二枚橋情報②

 二枚橋地区の中心的な道筋が街道とつながる玄関口の石塔群を大堰風景の中に整理したが、寛政9年(1797)「上野寺村絵図」では、その脇を中堰の本流が流れていたような気がする。ということで、天戸中堰の風景につなげた。
 「信達ニ郡村誌」で確認すると、中堰は、以下のように絵図に描かれた様子と一致する。
 中堰
 庭坂村地内字江下に於て天戸川を堰引し西北隅土吹清水田の間に入り、大森街道を貫きて東流し、湾曲二枚橋を抱き東流し大堀、新田を経て下野寺村に入る。

のりしろ散歩~天戸堰~天戸中堰の風景③と二枚橋情報②_a0087378_10233598.jpg 「湾曲二枚橋を抱き東流し」なので、まだ、「石橋銘評」の石塔の建つ橋にこだわるところはあるのだが、今回はその地域を回り込んで本流が道沿いに東流するというように解釈する。


 字地二枚橋も、「信達ニ郡村誌」で確認する。
 字地二枚橋
 北部に在り 北は上堰を以て庭坂村に界し 南は中堰を以て堤 江下(人家1戸)に界し 東は畔搒を以て大堀に界し、西は畛畷街道端
 
 ※  畛=畔=1 土を盛り上げた田畑の境。あぜ。 2 小高くなった所。
 ※ 畷(なわてじ)=① 田の中の細道。あぜ道。なわて道。 ② まっすぐな長い道。
のりしろ散歩~天戸堰~天戸中堰の風景③と二枚橋情報②_a0087378_10291816.jpg
 ここは、二枚橋地域を回り込んだ中堰本流の水路が道沿いになった辺りの様子。
 上野寺の二枚橋とはかかわらないが、各地に同じ二枚橋という地名があって、それぞれに二枚橋由来情報があるという興味から、二枚橋地名由来情報をもう少し確認を続ける。

 地名と伝説を結びつけて説明するのが「小金井市二枚橋の大蛇伝説」。こちらは有名な情報らしいので省略する。
 他に伝説と結びつけてその由来を説明されるのを見つけたのが「川崎市高石町」の「二枚橋」。義経伝説と結びつくようだ。
 義経が奥州の平泉から弁慶や伊勢の三郎・駿河の次郎たちを従えてかけつけるのに、丸太を並べた上に土を盛って頑丈な橋に造り直したのだとか。それを横からみると、「のし餅を二枚重ねたように見える」という町会の建てた案内板が建つとの孫引情報。
 飯坂古道沿いとか、奥州街道沿いなら信夫の里でも似合いそうな伝説だが、ここは旧米沢街道沿いなので、ちょっと似合わない。
 由来情報は見つからないが、地名では、他にも岩手県花巻市二枚橋、静岡県御殿場市二枚橋等がみえる。

 上野寺の二枚橋地区から先の天戸中堰は、天戸上堰と天戸大堰の間を道沿いに東進する。
by shingen1948 | 2014-06-10 10:32 | ◎ 水 | Comments(0)