大河ドラマ視聴「八重の桜」~ 第37話 「過激な転校生」
2013年 09月 21日
その熊本バンドの不満が教育レベルで、その矛先が校長である襄に向けられる。しかし、駄目元で提出した同志社改革案が、すんなりと受け入れられたことで、襄の懐の深さに感服するという。
こちらは襄氏の人間性で解決するのだが、八重さんとの関係も芳しくなかったようだ。
徳富猪一郎(蘇峰)氏は、学生演説会の最中に、出席していた八重さんを前に演台から「頭と足は西洋で、胴体が日本のまるで鵺(ぬえ)のような女性がいる」と和洋折衷の奇妙な格好を非難したようだ。
その非難は服装だけでなく、人力車に夫より先に乗り、夫を「ジョー」と呼ぶ西洋的な振る舞いに対する嫌悪感でもあったようだ。元々、その八重さんの行動は、京都の人々にも奇異の目で見られていたのだが、この熊本バンドにも受け入れられなかったということのようで、それでも信念を変えない八重さんの強さとみるべきかな。
この八重さんとプライドの高い徳富猪一郎(蘇峰)氏が分かり合うのは襄氏の死後なのだとか。
その徳富猪一郎(蘇峰)氏だが、この後、あちこちの学校を転々とするらしい。
卒業はせずに、自由民権運動に参加して平民主義をうたうかと思いきや、日清戦争には一転して「好機到来」と大歓迎。日露戦争に至ると、強硬な国権論者に変貌を遂げるようだ。軍部・政治家と強く結び付き、内務省の参事官の頃には、「國民新聞」は桂太郎内閣の御用新聞と揶揄されたのだとか。
この略歴を確認したのは、会津の逆賊にあらずの精神と白虎隊が、西軍だった政府軍の国権論者に利用されることになるのだと思っていることとかかわるようだからだ。
「会津戊辰戦争」の新版には、この強硬な国権論者徳富猪一郎(蘇峰)氏の白虎隊論が紹介されている。
ドラマの概要については、エキサイト「大河ドラマ 八重の桜」のページから、第37話「過激な転校生」の粗筋をお借りする。
http://tv.excite.co.jp/detail/nhk_taiga52/story_37.html
「過激な転校生」
襄(オダギリジョー)は八重(綾瀬はるか)との寝室にベッドを取り寄せた。初めてのベッドを見て訝しむ八重だったが、襄に進められるがままに横たわると寝心地の良さに感動する。翌朝、熟睡から目覚めた八重は、ベッドについて「良いものは良い」と言う襄の言葉に納得する。
ある日、英学校に熊本からの転校生が入学してきた。彼らは地元で激しい迫害にあっていたキリスト信者で、襄や八重には一向に心を開こうとせず、校内では問題行動を繰り返す。八重は、苦悩して心が折れそうな襄に、彼らの良い面だけを見るよう諭すのだった。