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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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スカイラインに出かける②

 昔、福島からスカイラインを経由して会津若松に向かうバスの定期便があった。それを何度か利用した事があった。そのバスは、この景色を見るために、不動沢の橋の上で少し止まってくれたのを思い出す。
 その橋は、旧橋のはずだが、その橋跡がレストハウス駐車場の一番奥まった所に保存される。
スカイラインに出かける②_a0087378_3585018.jpg
 新橋は、谷を挟む先端部をそのまま跨いでしまうのだが、旧橋は、谷を回り込んで最短距離でまたぐ位置にある。
 新橋が開通して、福島側の取付部が廃止された後、その谷を回り込んだ部分を駐車場と広場に整備されたらしい。
スカイラインに出かける②_a0087378_415682.jpg 現在は、旧橋の様子を記したプレートや橋脚の一部、当時の銘板、親柱が展示される。

 ここに立ち寄ってのんびりしたことで、あの時にバスから見た風景を見ることができたという事でもある。逆に、新橋がかかったために、ゆっくりと雄大な風景を楽しむ空間が生まれたという事でもあるようだ。
 ただ、そこに新橋が見えることで、そちらに目がいってしまうという状況もあるようだ。
スカイラインに出かける②_a0087378_444794.jpg
 谷の底を覗くと、橋台も見える。

 家に戻って、旧不動沢を確認する。
 初代の不動沢橋は、昭和34年(1959)磐梯吾妻スカイラインが開通する際に架けられた上路式トラス橋(3径間のうち中央1径間)で、全長は95.6mとのことだ。それが、開通から40年が経って老朽化したので、現在の橋に架けかえられたとのことだ。

 谷の規模の大きさなのだろう。最短距離のはずだが、結構長いことが分かる。

 その画像を探してみたが、その姿を紹介する写真は少なかった。
 「吾妻小舎」最新情報ページの1999年7月19日のところに、次の紹介文と共に、小さな写真があった。
 磐梯・吾妻スカイラインの中ほどの位置に「不動沢橋」があります。スカイライン開通以来の老朽化で、2年ほど前から進められていた工事も終盤に入ってきました。両側からつなげていた部分も接続し、路面や周辺の整備にも及んできました。写真の左側が新しい不動沢橋、右側が従来の橋です。

スカイラインに出かける②_a0087378_4101780.jpg 2000年5月23日のところには、架け替え工事時の写真があった。こちらで、具体的に上路式トラス橋(3径間のうち中央1径間)であることが分かる。以下が紹介文。
 福島市街地から浄土平へと通じる磐梯吾妻スカイライン、途中の不動沢(燕谷)にかかる不動沢橋が、さらに東側に架け替えられたことに伴い、古い橋が取り壊されることとなりました。

 「絵葉書倶楽部 鉄道切符類考ブログ版」のページには、絵葉書の写真が紹介される。
スカイラインに出かける②_a0087378_4124220.jpg
 これは、道路公社の古いパンフレットに載っていたらしいが、今はそのページは閉じられている。

 旧橋の構造が気になったのは、親柱には穴が複数空いていたことだ。
 トラス橋でも吊橋との複合ということもあるかなと思ったが、そうではなさそうだ。ただ欄干が取り付けられていただけということなのだろうと思う。
by shingen1948 | 2011-10-09 05:20 | ◎ 福島の建築 | Comments(0)