「『宮脇遺跡』~第6次調査現地説明会」に出かけてみる⑧
2011年 10月 04日
昨年度までの出土瓦の紹介は、多量であることと格調高い寺院であることが伺える文様の紹介が中心だった。
今回は、ここから出土した瓦の多様さが強調され、それと瓦葺屋根の瓦の紹介図と文様が掲示された。
これと照らし合わせながら瓦を眺めることで、この建物が総瓦葺屋根であったことに実感を伴って納得する。
その実感の背景には、ここから出土した多量の瓦のイメージがある。
今回紹介された瓦の多様さは、構造物としての多様さと文様の多様さ、それにへら書きのある瓦、スタンプのある瓦といった特殊な文様のある瓦等といった多様さが紹介される。
まずは、構造物としての多様さを確認する。
これは、示された瓦葺の屋根の構造図だが、今回の震災でやられた屋根は、瓦葺の屋根だった。
これは、「鬼瓦と塼」だ。頂いた資料に、鬼瓦と破片の照合図があるが、省略する。
落ちた瓦を拾いながら、あらためて屋根を眺めたので、確かにこんな平たい瓦もあったよなとの実感だが、読み方は「せん」でいいのかな。
「行基葺瓦(玉縁あり)と丸瓦(玉縁あり)」とある。丸瓦にも玉縁のあるものとないものがあるということでいいのかな。それに、「平瓦」。これらは、出土品としてはスターにはなれないが、構造体としては多量に大切な役割を担うはず。
「軒瓦と隅切瓦」。
この隅切瓦あたりから文様が気になってくるのかな。
そして、「軒丸瓦」と「軒平瓦」。
ここからは、文様が気になる瓦ということになるようだが、まずは、構造物として屋根の図と照合しながら眺めている。