揺すり出された風景⑫~今からおもえば64
2011年 06月 03日
裏通りに回ってみると、桜並木の一部だったのではないかと思われる雰囲気がある。
近くで気になりながら、その位置がなかなか分からなかったのが「馬除湧水地」だ。
旧地域紹介地図の道路を確認していて、旧道筋を分断するように太い直線道路が整備されていることが分かった。旧地域紹介地図と見比べると、その分断された付近にその湧水地が描かれてる。
プロットされているのは、この民家付近らしい。
地形的には、この付近が高台になっていて、この旧道はその高台を南北に横切るようだ。
この辺りを通っても意識していなかったが、民家付近を北側から確認すると、これだけの高低差がある。
この高台を横切って南側の旧道から眺めると、高台に古い集落を思わせる風景が広がる。
をこのから
この登り降りする地形から、この付近に湧水があってもおかしくはなさそうだと思えてくる。
実際には、この湧水も確認することができなかった。
見つけられなかったのかもしれないが、新興の住宅や新道の整備にかかわるような気もする。
松川の南側では、湧水を風景に取り入れて地域開発と湧水を共存させようという意図的な風景造りをされたが、こちらでは意識されなかったということなのかもしれないとも思う。
※ 個人的に気になるのが、「政府が決めたことに、国民は従う義務がある」とするアドバイザー氏が福島県の健康調査を仕切る事だ。散歩人には、この健康調査の結果が出る頃も、無いとは思う健康被害の出る頃も長いスパンでみると同じ頃なのではないかと思えるのだ。
この「年間20ミリシーベルトを限度に、連続的に浴び続けた場合」という限定の研究は、学問的には貴重なのだろうと思う。しかも、その研究対象が全県民という精度の高さだ。
気になるのが、アドバイザー氏の態度と、先に整理した「文部科学省は20mSv/年の暫定基準は変えないものの、子供の生活環境としての学校を1mSv/年を目標とすると旨県教委に伝えた事」とのかかわりだ。
「『文部科学省は20mSv/年の暫定基準は変えない』ことと『政府が決めたことに、国民は従う義務がある』とする考えが結びついた福島県の健康調査」というのは、考え過ぎなのだろうか。
科学調査なのか、行政調査なのかという心配だ。
※ 二本松の若い方が心配されていた内部被ばくについて、東京都民には自らの概要を推定できる資料が提供されている。
3月15日から毎日「東京都内の大気浮遊塵中の核反応生成物の測定結果」が公表されるのだ。
東京都のホームページでも、手軽にその二桁は確認できるようになっている。
東京都民には、散歩人のような素人でも、自らのおおよその内部被曝が計算できる資料が提供されているのだ。
その計算方法と係数は、放射線医学総合研究所のページで知らされる。
今では遅いが、東京都でできるなら、福島でもやれなかったわけではなさそうだとも思う。しなかったのかもしれないとも思う。