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地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン
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今からおもえば⑭ 数値は躍っても②

 「数値は躍っても」に続くのは、「健康安全宣言」はゆるがないというつもりだった。この状態がしばらく続くと思っていた。揺らぐとしても、それはまだ先の話と思っていたのだ。これが、簡単に揺らいでしまった。

 今までいろんな避難区域の設定があって、田舎者の散歩人には覚えきれないが、また新たな避難区域が設定されたようだ。その名は、「計画的避難区域」とか。
 これも、東京発信福島情報だ。背広姿の官房長官が、日常が戻った東京から軽やかに情報を発信する。

 「計画的避難区域」の定義は、半径20キロより外側の区域で、積算の放射線量が高くなっている地域という。気象条件や地理的条件によって、放射性物質の累積が局所的に高くなっている地域に、長いスパンで居住を続けた場合は、積算の放射線量が高水準になる危険があるとのことだ。
 その基準値は、20ミリシーベルト/年とのこと。
 この数値は、放射線や放射能を扱う医師、レントゲン技師、看護師の基準値と同じだが、これは根拠ではないらしい。
 国際放射線防護委員会(ICRP)と国際原子力機関(IAEA)の緊急時被爆状況における放射線防護の基準値、20~100ミリシーベルト/年を考慮したという。予想は外れた。

 これを「NHK福島」でみていたのだが、この情報が流れている時に、丁度県内の放射線量の測定値がテロップで流れていた。この最後に、「本日の測定値のうち、最も高い飯舘村の測定値は、これを十分下回っており、健康に影響ないレベルと考えられると県がいっていますという言い回しが続く。このテロップが通常は3回続く。
 この日、3回目のこの最後のフレーズを突然切って、画面から外されたのが、7時29分だ。この切れる寸前の映像が、「『安全だ、安全だ』と言いながら、結局避難させるのか。」と怒る住民の姿だ。
 偶然なのか演出なのかは知らないが、NHK福島は、今回の健康安全の神話が崩壊する瞬間を見事に映し出していた。

 最近ほぼ習慣になっているFTVのホームページの「生活情報」を開いてみたら、健康安全の神話が崩壊した現在もそのままの形で報じていた。
 〇 FTVの「生活情報」が報じる「県内の放射線量」
【11日19:00】
 福島市1.96 郡山市1.88 白河市0.67 会津若松市0.16 南会津町0.08 南相馬市0.65 いわき市平0.32 福島空港0.33 飯舘村5.22 田村市船引0.25 田村市常葉0.24(マイクロシーベルト/時)
 ※胃のX線集団検診1回あたりの放射線量は600マイクロシーベルト/回ですが、本日の測定値のうち、最も高い飯舘村の測定値は、これを十分下回っており、健康に影響ないレベルと考えられます。

by shingen1948 | 2011-04-12 05:06 | ☆ 地域・自治話題 | Comments(0)