飯坂温泉共同浴場「仙気の湯」
2010年 10月 24日
車にはいつでもどこでも風呂に入れる道具は準備してあるのだが、ここしばらくは車は使わないようにしている。遠出は、せいぜい自転車の範囲に留めて生活してみたいということで、近間は、勿論歩き。その時に持ち運ぶリックには、風呂道具が入っていなかったのだ。最近、確かめたい事があって、飯坂温泉に頻繁に出向いてきていた。そのたびに足湯に浸かってはいたが、いつも次は準備しようと思ってはいたがそのままになっていたのだ。
リックに風呂に飛びこめる最低限の道具が準備できたので、早速仙気の湯に入ってみた。
まずは、入浴券を買う必要があるのだが、入浴券を販売する店はなさそうなので、歩いていた人に聞いたら、今は、自動販売機が設置されているとのこと。
中に入ると、確かにありました。そこで入湯券を購入して、受付に出すという鯖湖湯と同じシステム。
改修されて変わったのは、浴槽部分が二つに分かれたことのようだ。その一方には、42℃の表示があって、もう片方が、48℃の表示。
近年、観光で日帰り入浴を楽しむ人が増えた対策で、地元の方と共存を目指しての改変ということらしい。
この改変で問題が改善したかというと、そうでもなさそうな会話が面白い。
「熱い湯」に陣取った地元の方の会話から、地元の方でも全員が47~48°Cにこだわっているのではなさそうなのが分かる。会話されていた方々の好みは、45°Cらしい。ところが、この改修後は、47~48°C好みの主に地元用の浴槽は占領されて、地元民であるのにぬるい湯に追いやられているということもあるらしい。
実際の温度は、一方が45~46℃で、もう一方が43℃位だ。
最初はぬるい方の湯に入っていたが、この程度なら熱い方も大丈夫なので、そちらにも入ってみる。どちらも気分よく入れて満足。
楽しんでいたら、S新聞の取材撮影が入った。写るのは嫌だったので、湯から上がってそれが済むのを待っていた。今思えば、別に逃げ隠れする必要も無かったなとも思う。
風呂からあがって外で少し休んでいたら、ここでも問題改善にかかわる会話が聞こえてきた。
それは洗い場の話だ。
共同浴場では、身体を洗うのに、浴槽から湯を汲むのだが、これが狭くなったということだ。
昔は中央にあった浴槽が端になったのに加え、浴槽の二分割になったので、地元の方にとっては、これが大分狭まってしまったらしい。
地元の方の会話の内容だけ書くと不満だったのかなと思われるが、そうではなさそうだ。会話する表情が生き生きとしている。このニュースをネタにして、互いに自己主張できる楽しさを味わっているのがよく分かる。