地元学でいう「風の人」として足元を見つめたり、できことを自分の視点で考えたりしています。好奇心・道草・わき道を大切にしています。


by シン

「福島と戦争」⑫~模擬原爆(パンプキン)投下

 整理していくと、訓練の一連の流れの中で原爆投下まで進んでいくというカリキュラムらしいことが分かる。導入、展開、そして、終末が原爆投下であろうか。ただ、実際には終末の段階が済んだ後も、模擬原爆は投下されているようなので、これは、これは後始末だろうか。余った爆弾を整理整頓するのに、わざわざ目標に命中させる必要もなさそうだが、ここで少なくとも33人が亡くなっているようだ。パイロットが、「より殺傷することに喜びを見出す人間」に成長したということだろうか。

 米軍資料を和訳した書物を見つけてパラパラめくり始まったところだ。
 まずは、福島の投下についての報告書を確認しようとしたら、その任務№1は、攻撃目標が郡山の工場で、実際には、第二目標で大津、東京の中心部と、そして福島県の平「北緯37°04′―東経140°54′」に落とされた「パンプキン」だった。

 目当ての報告書は、任務№2になっている。
 第一目標である福島軽工場「北緯37°45′25″―東経140°27′30″」に投下されている。もう一発は、海「北緯23°51′―東経141°36′」に投下している。
 天候は、目標までの往路は6/10の低い雲、全ての目標上空に3層の雲が存在。全ての爆撃航程はレーダーによる。基地への帰路は、基地の北175マイルまでは往路より幾分か良好。そこで8/10の低い雲に出逢う。
 気圧高度は、25000~29000フィート

 この報告書の「パンプキン」が、渡利に落下したもののようだ。

 そのページをめくっていくと、任務№8の7月26日攻撃目標長岡地が、また平とかかわっているようだ。
 4発の「パンプキン」のうちの一発が、臨機目標として平工業地帯「北緯37°04′―東経140°52′」に投下されている。なお、他は、第2目標の柏崎、臨機目標の日立青銅所と地図に示されない北緯37°東経138°あたりに投下されている。

 更に福島とかかわるものがある。任務№11の7月29日の攻撃目標郡山軽工場だ。これは、結果任務成果ありという報告のものだ。
 第一目標の郡山軽工場「北緯37°24′―東経140°24′」と第二目標の中島飛行機発動機工場「北緯35°41′―東経139°35′」と臨機目標郡山操作場「北緯37°24′―東経140°24′」に、目視により投下されたものだ。その結果、中島飛行機は貧弱だが、その他は優秀だったというのだ。
 対空砲火についても記述されるが、貧弱なものだったようだ。郡山軽工場に投下した機が、郡山から機の下方1万フィートに軽い砲火を受け、中島飛行機に投下した機が、投下後に東京で同じような砲火を受けたとのことだ。

 今回の整理で、もう一つ見えてきたのは出典だ。
 基本的な出典は「春日井の戦争を記録する会」にたどりつくようだ。信夫山の地下工場にかかわる基本的な出典が、福島東高校の歴史研究会であるのと同じように、模擬原爆にかかわる被害地域の情報の出典は、この「春日井の戦争を記録する会」の著作らしいということだ。
[PR]
by shingen1948 | 2010-09-08 05:58 | ◎ 福島と戦争 | Comments(0)