大笹生⑨~豊かな水系②
2010年 06月 30日
上水道統合記念碑で、具体的な大笹生簡易水道組合の様子が記されている。
大笹生簡易水道組合は、昭和35年8月給水を開始以来41年にわたり地域住民の生活の改善と環境衛生の向上に多大なる貢献をしてまいりましたが、摺上川ダムを水源とする広域水道という時代の要請により、平成4年10月1日福島市水道局と統合の協定書を取り交わし、具体的統合計画に入りました。当時組合の構成は下記の通りであります。
1組合員数530人
2組合水域 安養寺、折戸、藪屋敷、荒古屋、綱島、原、戸ノ内、中ノ内、紙漉内、上戸ノ内、上ノ町、下ノ寺、水野、三本木、横堀
3 水源①トッチ水水源湧水自然流下日量280㎥
② 杉沢水源湧水自然流下日量100㎥
③ 粕内水源深井戸 93m日量300㎥
④ 薬師原水源深井戸100m日量300㎥
4送、配水管
① 送水管 50mm1.311m
② 配水管100mm1.317m
50mm 710m
30mm5.007m
統合の経緯については、次のように説明する。
水道局は協定及び組合構成に基づき、平成5年度から年次計画により配水管工事を着工いたしました。組合はその工事に随伴して平成7年度より宅内改善工事を着工、併せて部分統合を進め、以来9年余の歳月を経て平成13年10月配水管工事同付帯工事完了と共に宅内改善工事も完了し、上水道統合計画は完結いたしました。
この計画はバブル崩壊という厳しい経済事情の時代、市は上水道第八次拡張事業として地域発展という展望に立ち7億2800万円の巨費を投資された大事業であり、地域住民として深く銘すべきであります。組合また一致協力今日あるを期し、昭和61年度より統合に係る宅内改善工事等の財政計画をたて目標の7千万円を蓄積して対致しました。然しその経過は厳しく、高金利、消費税、零金利、と激変する経済状況の中で、財政運営は試行錯誤、その対応は容易ではありませんでした。幸いにして組合員の強い絆は幾多の困難を克服して、初期の計画を達成することが出来ました。
滋にあらためて組合設立の原点に想いを致し、先達の方々が英知を結集された組合の設立は、広域水道という時代の要請に移行する礎となりました。その大いなる偉業、遺徳を称えながら上水道組合というその使命を果しえた事を記念して之を記す。
平成13年11月
大笹生簡易水道組合 組合長 安西 ○ 選文
ここから奥に進むと、大笹生発電所の水路を超えたところに、上水道の施設がある。その施設近くの沢沿いの道を奥に進めば、白和瀬神社の奥の院「烏帽子森山」へ向かうという。
その奥に、大笹生ダムがあって、そこは大工事を伴う事業だったはずだが、開発というより自然に湧き出た水を大きく制御しているというイメージだ。
この沢の水源がトッチ清水の水源なのかなぁと勝手に想像する。
このあたり、かなり高地のはずなのに、道のすぐわきに沼があったり、
小さな滝があったりする。
山自体の持つ水の恵みを実感する。