信夫三山⑯ ~ 羽山⑫
2010年 04月 04日
北側からの視点を得るのはなかなか難しい。
ちょっと離れているが、清水公民館前の地図が参考になる。とりあえず、この地図にあるものを確認する。新たに羽山のよさがみえるかもしれないとも思う。
湯殿山は、西向山の線路沿いの石段を登った所に建っている。嘉永元年建立が読み取れる。
これが、転石の供養碑。
この地名は、羽山の山上から転げ落ちる多い一帯だったことによるとされる。この供養碑は、宝暦8年に龍宝院が建てた庚申塔で、山上から落ちた転び石で圧死した子守女の供養のために建立されたと伝えるらしい。この龍宝院は、自在院という北参道の先導だったが、その役割を日光院に譲ったとのことだ。
この西方に現在七曲がり坂の山神社旧地がある。
ここから、転び石登拝路に通じる山道があって、山神を祀る洞窟状の霊岩があったという。湯殿行者の即身仏があったが、文久2年の羽山火事で焼失とも。福島藩主の記録にも図示されているという。
この山神も軍用地となって、取り払われたという。
たくさんの井戸も紹介されるが、そのうち、これが成田山水源で、地図には「たっぷり清水」とある。この成田山は、飯坂街道沿いの不動寺らしい。
七曲がり坂の清水は、地図では「御山清水」。トンネル工事で消滅したとのことだ。地元の方は、この水はトンネルからきているという。七曲がり坂の清水の水源あるいは水脈からの水だろうか。
その清水のところに、この先達大宝院があったという。
湯殿山―転石の供養碑間に、二つの井戸があるようだ。地図には「毒清水」と「糸とり清水」とあるが、今のところ確認していない。